眠狂四郎 勝負、みな美しいひとばかり。

忙しくとも心の栄養となる映画は観なくてはいけない。映画をみていないと、

心はどこか老けこんでいく気がいたします。みなさんはいかがでしょうか。


本日、ご案内する日常是映画劇場は、【眠狂四郎 勝負】です。



(音楽のみですが、大映らしい絵つくりが浮かんできます。)

日本映画はあまりご紹介しませんが、正直いうと邦画は大好きで、黄金律な時間である、

90分モノのプログラムピクチャーなら、なおさらのことなのです。

この作品の監督は、大映きっての名匠 三隅研次監督。

日本刀の怪しい輝きと魅力を撮らせたら、誰がいうか日本一であります。

映画は大映というキャッチコピーもありますが、三隅監督はその時代をけん引した、

代表監督のおひとりです。大映作品は湿り気のある暗さと様式美、特徴ある音楽の盛り上がりで、

時代劇を中心に、現代劇でもオドロオドロとそのダイナミズムが、子どもの頃から好きでしたね。


今作品でも三隅監督の18番お得意節を、スタッフ陣である撮影、美術、照明などの、

各スタッフが集結して輝かせています。映画らしい映画ですね。

霧深い遠景シーンや夜のシーン、枯れ林の殺陣も見モノです。カラーでありながら、

まるで水墨画のように見えてくるのも大映ならではの特徴でしょう。


しかしながら、主人公は眠狂四郎。バテレンとのハーフという影のある役どころ。

赤髪の市川雷蔵さんは光ります。それにそば屋の可愛い娘おつや坊の高田美和さん。

謎の女占い師の藤村志保さん。高慢なお姫様の久保菜穂子さんたちは、自然と惹かれていきます。

美しい雷蔵さまならいたしかたありません。


俳優陣のなかでは、なんといっても狂四郎と親交を交わす、勘定奉行の加藤嘉さんが、

歯ぬけ爺さんで、とっても味があり素晴らしい。


そのように登場する人物たちの設定は、雷蔵さま扮するところの狂四郎を中心に、

さまざまな人間模様の裏では、【全員不幸】何がしかの心傷や悩みを抱え、

それでも健気に誇りを持って生きています。領分をわきまえるのは侍にかぎってではありません。

このあたり、娯楽作といえどもちゃんと重石がきいて、魅力あるお話になっていますね。


さきにブログで紹介したキタノ映画【全員悪人】が、ぼくにはしっくりこなかったのは、

このあたりなのではないでしょうか。。。。娯楽作は娯楽作でよいのですが、

殺陣バシバシの殺し合いでも、昔の時代は何かが違いますね。

人の心にどこか重石というか、領分、ポリシーがしっかりあったのでしょう。

そんなことも、三隅監督の眠狂四郎では、静かに根底で諭してくれます。


それは例えばヤクザ映画の最高峰である、東映傑作【仁義なき戦い】という作品でも、

ラストシーンの原爆ドームに、単なるヤクザ抗争の殺し合いだけでないのが、一目瞭然なのです。

巨匠 深作欣二監督は暴力とは本当は何かを、しっかり描いています。


さてさて、脱線しましたが、狂四郎の太刀さばきや、もちろん円月殺法を楽しんでください。

5人の剣客とどのような闘いをするのか?は、見てのお楽しみ。

セリフのひとつひとつも美しい作品です。

眠狂四郎シリーズでは、続編の2作目ですが評価の高い作品ですね。三隅監督は流石です。

剣先の光り方も忘れずにご注目ください。それでは本日もこれにて候。  出町光識

追記 謎の女占い師の藤村志保さんは、【愛の劇場 温泉にいこう】の女将さん。
若いころから全く変わらない美貌の持ち主です。彼女が狂四郎の腕の血の傷に吸いつくシーンは、
一瞬のことですが、本当にエロチシズムがあります。美しいかたはいいですね。ファンです。




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出町光識ホームページhttp://www.mitsunoridemachi.com/


~展覧会の告知~
開催企画:小名浜国際環境芸術祭
開催場所:環境水族館アクアマリンふくしま(福島県いわき市) 
開催期間:2012年9月15日(土)~11月11日(日)
*2003年に開催されてから今回で9回目。キッズアート展での関連企画で、
ぼくと福島県立博物館の連携で実行した、震災後に福島県内外(世界中)の、
子どもたちから寄せられた、アクアマリンへの応援する魚の絵メッセージカードを、
2012再構成展示しました。ご協力してくれた子どもたちありがとう!

他にも大漁旗デザイン展や地球環境の保全、海洋資源の持続可能な利用をテーマとした、
芸術作品を展示されます。 ぜひ福島へお出かけください。



◇出町光識うつわ展 ギャラリー一草庵
 9月28日~10月9日  愛知県岡崎市洞町東前田10−3  TEL 0564-26-4851
 (9月28日初日在廊いたします。)
震災の年に展覧会のお断りをして、延期となった企画が、今年は岡崎市で開かれます。
お近くの方はお立ち寄りください。掌におさまる小さめの花器など並ぶ予定。

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by ubusuna-art | 2012-09-26 13:00 | 映画・テレビ(寄り神)


出会いはアート。アトリエでのアート制作と、夜な夜なの日常是映画劇場のご案内。出町光識の脳内ナビゲ―ション日記  


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