愛知で振り返った、作家活動と制作活動。

久しぶりにうつわの展覧会で、愛知県岡崎市にいってきた。


◇出町光識うつわ展 ギャラリー一草庵
 9月28日~10月9日  愛知県岡崎市洞町東前田10−3  TEL 0564-26-4851
 (9月28日初日在廊いたします。)



震災後に予定されていた愛知県内での展覧会を、ふたつ断った。そのうちのひとつ仕切り直し。

この10年ばかり、自分のなかで作家活動として、半径150キロ構想というのがあり、

その理由も少なからず、断わる理由でもあった。それは後半の話として。。。。

それにしても愛知県は趣味人が多い。


だから展覧会で、器に対する反応を目にすると、他の地域とは好みが極端にちがう。

選ばれるもの、気に入られるものが、他とは真逆の動きがあり独特である。

これはアウェーの戦いを、20代後半から、愛知県活動していたときから、すでに肝に銘じている。

久々の愛知アウェーを、あらためて肌で感じた。

ここで愛知の作家たちは期待あげられるのだろし、これは例えば京都、大阪もしかりだろう。




厳密にいえば愛知県も、三河と尾張は違うのかもしれないが、すべてとはいわないまでも、

生活を楽し味方を心得てる人が多いように思う。


そう、たとえば春先にいった、京都が目利きの町なら、愛知は趣味人の町。

では東京は???、いまいちハッキリしない。それは地元色ということだと思う。

東京はある意味で何がしかのチャンスを求める、田舎者の複合体で坩堝だしね。

では、茨城は???? 正直、ホーム茨城は他の地域から比べると、

怒られるかもしれないが。。。かなり文化や趣味のレベルは貧民貧困地域。

誰しも作家やアーティスト、学芸員、美大教授、講師ならお寒さは実感しているだろう。



さて、30代半頃までの10年前は、国内の北海道から九州までのアウェー地域で、

陶芸家にかぎっていえば、国内ギャラリーでも群を抜いて展示会をおこなってきた自分。

いや逆にいうと、我武者羅に仕事をして、忙しいふりに自己満足をしていただけかもしれない。

それが面白かった。それを作家、アーティストだと思っていたのだろうか。お子様なのだろう。

40代になって作家としては、スタートラインに立てましたね、かもしれない。

はじめて、生活や生きてるポリシーが問われ始める。

そこで40代とは地獄のロードで、もはや我武者羅だけでは、仕事はすまなくなってくる。

それが男だろ。男の生きる花道だろう。。。。おそらく50代の作家として、

自分は自分と開き直るにいたる、前戯ともいえるのでないだろうか。これは想像だけど、ね。



だから、ギャラリーからのオファーが最も多かった個人史の絶頂期の30代半ばに、

その道のいくつかをキッパリと手から捨てた。苦渋でもあったが、先人の悪い見本だって、

周りにゴロゴロと生きる屍として、流されるのが恐ろしく、そこにまたストレスも感じて、

飼い殺されることの拒否するしかなかった。間合いをとったのだ。


よくいうアーティストとは作品がすべてというのは、嘘だ。

アーティストは作品制作の活動と、作家活動の両天秤である。

これは組織に属して、作家みたいな政治家になりさがり、人気集めをしろというものではない。


そこで自己のバランスとして作家活動を、一時期から半径150キロ構想を考えだし、

アトリエから半径150キロ圏内の個展のみに仕事を制約した。

アウェーで拘束される移動距離や滞在期間。経済的な遠征費削減による判断。

これは海外展やグループ展の条件は意味が違うのでのぞく。


正直な話し、他人ならなぜ有名なギャラリーでやり続けないの?といわれるかもしれないが、

自分が目指したいもの、譲れないところに行くためには、手2本足2本しかないのだから、

貪りはできない。それ仕方ない。


今にいたれば金銭生活は苦しくなったが、心と時間はだいぶ自由になった。

人の目は前向きについているのだから、後ろを顧みず、前を夢見てあるくしかない。


その10年あまりの方向転換の時間で、器の個展活動以外を大きく広げられた。

フォームの茨城では、学校関係や障害者たちとのワークショップ活動や、

町おこしの意味合いのアートディレクターという道筋で活動をしてきた。

これはまだまだ種まきにすぎない。


海外での個展は制約をかけず続けてきたが、アウェーの戦いが韓国ばかりとなっているところは、

ある意味では問題だ。これでは少し調子に乗り過ぎだが、韓国がフォームとも今ではいえる。

焼き物、陶芸という文化だけなら、韓国はたまた中国というアジア圏でよいのだろうが、

やはりヨーロッパ諸国にしか、アートという価値観の成熟した文化はない。

ここは今の自分にかなりの弱点。反省は多い。海外戦略は理想にほど遠く何もしていない、頭が痛いね。


それから何といっても、国内の他地域では、やはり福島県を中心にアート活動も続けることができた。

これは将来において福島県人同様に、自分でも何か答えを出す必要があるのだと考えている。

福島にいつも行きながら思うことは、歯がゆさ。福島の大人の夢と答えの覚悟が見たくなる。

ここで終わりというのは、おそらく人の短い人生だけでは片付くまい。だから考え続けるしかない。

(愛知にいって、遠すぎる福島のことは風にもならない空気を感じた。これは切なかった。)



さて、そんなこんなを愛知岡崎で、展覧会会場に来たお姉さま?がたの話を聞いて、

愛知の趣味人深さを思いだした。三河万歳でないが、みんな話が面白い。

もっといろんな人が知りたい、出会いたい。世界でね。


やはりアーティストなら、作品制作活動と作家活動。どちらもが難しい職業なだけに、

お姉さまたちのように口滑らかに、強く生きていきたいと思った。でも、男には女の人のような、

後半自由に伸びる時間割は存在しない。男なら40代の死のロード、悩み抜くしかない。

そう思う。  出町光識



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出町光識ホームページhttp://www.mitsunoridemachi.com/


~展覧会の告知~
開催企画:小名浜国際環境芸術祭
開催場所:環境水族館アクアマリンふくしま(福島県いわき市) 
開催期間:2012年9月15日(土)~11月11日(日)
*2003年に開催されてから今回で9回目。キッズアート展での関連企画で、
ぼくと福島県立博物館の連携で実行した、震災後に福島県内外(世界中)の、
子どもたちから寄せられた、アクアマリンへの応援する魚の絵メッセージカードを、
2012再構成展示しました。ご協力してくれた子どもたちありがとう!

他にも大漁旗デザイン展や地球環境の保全、海洋資源の持続可能な利用をテーマとした、
芸術作品を展示されます。 ぜひ福島へお出かけください。

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by ubusuna-art | 2012-09-29 19:08 | 日常(現世)


出会いはアート。アトリエでのアート制作と、夜な夜なの日常是映画劇場のご案内。出町光識の脳内ナビゲ―ション日記  


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